OB会通信 13号

Ⅰ【教育情報】文部科学省では平成28年1月25日に、 r次世代の学校・地域」創生プラン(馳プラン)を策定ました。
その内容は、
1 、 【学校の指導体制の充実】 2、 【教員の質の向上】 3、 【チーム学校の実現】 4、【 「地域とともにある学校」への転換】があげられています。 ここで、チーム学校の実現とは、複雑化・多様化する学校の課題に対応するとともに、子供たちに必要な資質・能力をはぐくむためには、学校のマネジメントを強化し、組織として教育活動に取り組む体 制を作り上げるとともに、学校において教員が心理や福祉等の専門家と連携・分担する体制を整備する ことにより、学校の機能を強化し、 「チーム学校」を実現する。となっています。
これまでの議論をもとに、全体的なとりまとめの段階に入り、今夏を目途に「審議会のまとめ」を行って年内に答申、その後、学習指導要領の全面改定を行って行き、小学校では2020年(平成32年度) 、中学校においては2021年(平成33年度)から全面実施、高等学校においては2022年(平成34年度) から年次進行により実施になる予定です。
Ⅱ【会員情報】
今回は授章、言卜報等の連絡はありませんでした。情報がありましたら幹事までご連絡ください。
Ⅲ 【OB会活動報告】
(1)学校訪問    「東京都立科学技術高等学校」         (報告;高間伸一)
東京都立王子総合高等学校、東京都立六郷工科高等学校に次いでの学校訪問記です。
今回訪問したr東京都立科学技術高等学校j経、東京都立化学工業高校と東京都立江東工業高等学校 が発展的に統合して設立され、平成13年4月に開校した科学技術科単科の新しいタイプの学校です。新 しいタイプの学校とは、工業高校として十分な進学対応ができ、ま
た、専攻科を持つ高校です。
1学年・ 35名×6クラス。 1年生では材料・流体・熱力学電子情報工学系、化学・バイオ系3つの分野すべてを学びます。
2年生以降、 「材料・流体・熱力学」、 「電子・情報工学系j、 「化学・ バイオ系」から学びたい分野を選びます。各系とも定員はなく全員第1希望の分野を選択できます。
訪問した日が7月25日(月)ということで、生徒は少数でした。 ロボット制御室や実習室では、都内の小学生にシューティングロボット作り体験をさせるための準備等で関係職員や、手伝いの生徒が子供の指導に向けた準備をしました。
教育課程の特色は理系大学を前提としたカリキュラムで、全科目の2 0%が科学技術の専門科目にな っています。 3年生では進路希望に応じて選択科目が用意されています。補習として予備校の講師による補習も行っているようです。その結果、卒業時には9 0%以上が、大学・短大・専門学校に進学してます。
H28年3月卒業生 大学(71.9%)短大(2.6%)専門学校(3.6%)選挙準静(6.3%)その他(1.6%)さて、教育活動ですが、平成19年4月文部科学省よりスーパーサイエンスハイスクール(SSH) 事業の指定(平成19年度~平成23年度の5年間)を受けました。さらに、平成24年度に第2期の指 定を受けています。そのため課題研究に多くの力が注がれ、その様子は、校内のいたるところに研究成果として掲示されていました。生徒の自主的な研究心の育成とそれに伴うプレゼンテ←ション重視して いることが窺えました。
また、大学・研究所、小・中・学校、との連携を積極的に推進しており、毎年、日本科学未来館にお いて、プレゼンテーションの方法を学んでいます。最先端の研究施設の見学や、海、山、川に出かけ、生物や地球環境についても学びます。さらに、大学の先生を学校に招き、講義を受講したり、大学の研究を実際に見学したり大学の研究活動を学びながら、連携を深め、教育効果をあげています。 終りに、開校と同時に会設された専攻科(機械情報デザイン科と化学環境システム)が閉課程になっ てしまいました。高等学校で学んだ知識をさらに深めるための継続教育が目的でした。しかし、世の中 では大学進学の機運が広がりを見せ、専門高校の生徒にとっても例外ではありません。
開設当初から専攻科を修了した生徒の大学-の編入を認めてほしいと文部科学省に要請しておりまし たが、当時は「大学への編入」は認められませんでした.その様な理由もあって専攻科を希望する生徒 が減少し、遂に平成28年3月をもって、都立科学技術高等学校の専攻科は閉課程になりました。時代の流れとはいえ、開校の時より専攻科の設置を要望してきた一人として淋しさを感じます。
平成28年4月1日 2 8文科初第3 5号 高等学校等の専攻科の課程を修了した者の大学への編入学 制度の創設に係る関係省令・告示の施行について(通知)が出され専攻科修了生について、大学への編 入が可能になりました。もう少し早くこの通知が出されていればと残念に思います。
東京都立科学技術高等学校の特色ある教育が益々発揮されることを願っております。
(2)第3回懇親旅行計画

本年度も事業計画の一環として下記のような懇親旅行を計画しました。温泉に浸かりながら、旧交を 温めたいと存じます。お誘いあわせの上ご参加ください。参加希望、あるいは検討してみたいとお考え の方は、電話またはメールにて下記幹事宛てご連絡ください。
a)日時 平成28年10月24日(月) ~25日(火)集合は12時までに箱根湯本改札にお集まり願います。

b)場所 箱根蕩本 南風荘 夜は懇親会を行い、翌日は箱根親光を予定しています。

C)申し込みは9月30日までに幹事までお願いします。

Ⅱ 【会員投稿】
オリンピックと高校野球の2つの開会式をみて高閲伸一 2016年8月6日、南米大陸初となるオリンピックがブラジル・リオデジャネイロで史上最多の205ヶ国の選手に加え、初めて結成された難民選手団の10選手を加えて開催された。ロシア選手のドーピング問題など様々な閉居があったが無事に開催に至った。東京オリンピックを実際に見に行ったことがある私にとって、開会式は特別なものとして、朝からテ レビの前で釘づけになり見ていた。が、選手の入場行進を見ていて、これから厳しい戦いが待っている選手の集団なのか、緊張感が窺えず何か物足りなさを感じた。それは、写真を撮ったり、ふざけあって いたり、行進曲があるでもなく、ただサンバのリズムが流れる中でだらだら入場してくるように見えた。
日本選手団は104番目の入場なのであるが、最初のギリシャ選手団の入場から1時間以上にも及び、選 手入場だけでも2時間以上、取り留めもない行進が続いたように思われた。主催国のお国柄とでもいう のであろうか。
翌8月7日には全国高等学校野球連盟による甲子園での開会式を見たo 高校生のスポーツマンらしく整然とした行進と式の進行・ ・ ・ ・。スポーツマンはこれでなければ・ ・ ・と感じたのは私一人であろうか?
そもそもオリンピックの開会式と高校野球の開会式を同列視する方が間違っている。そのことは私とて十分に理解しているつもりである。 近代オリンピックは人類のあらゆる課題や環境問題・紛争問題などを(今回は世界環境の問題取り上 げていた)演出し、オリンピックと云う人類共通の集まりを通じて人々に考えもらうといった意図があるように思える。
話は元に戻るが、東京オリンピックの入場行進絃ファンファーレが鳴り響き、続いて、各国の選手が 整然と入場してきた。とても感動したことを覚えている。それがあったからこそ東京オリンピックの閉会式では、打って変って各国の選手が入り乱れての行進となったo それぞれの選手が力を出し切った喜びがあふれていた。これこそ人々が共通の目的を達成した喜びの表現あり、これこそ平和の原点・ ・ ・と思わせた。
4年後、東京で開催されるオリンピックはどうなるのか? メダル獲得競争ばかりでなく、開会式にお いても整然とした流れで国を代表する選手の意気込みと誇りが感じられる。そして、様々な事情を克服して集まってきた集団が、世界の平和と人類の発展に寄与する大会であることを示す大会にして頂きたい。
このように感じるのは年のせいであろうか。あと4年健康で頑張る目標ができた思いが致します。